鱸@エンタメブログ

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思ってたんと違う① ~The Lord of the Contracts外伝~

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「Kさん、この件で契約書締結したことあります?前任者から引き継いだ時に特に何も言われてないから、契約書ない気がするんですけど」

 

「ないですね。これまでいるって言われてませんから」

 

「じゃ、今回結びましょうか。今後も継続するので、基本契約結んでおいて、個別契約書の形で進めましょう」

 

「え?なんでですか?いままでよかったじゃないですか!いらないでしょ!」

 

「いや、うちの経理ルールが変わって、一定金額以上は契約書を添付しないと経理部が請求書受け取ってくれなくなるんですよー。お手数ですが、すみませんね」

 

「いや、だっていらなかったじゃないですか!今後もなしで行きましょうよ!」

 

「だから、うちのルールが変わって、契約書を結んでないと発注もできないんですよー。ないと納品してもらってもお金払いませんよ?」

 

というやり取りをしたのは11月中旬だった。会社の経理ルールが変わって、請求書の添付する査証に変更があったのだ。所属している部署の取引先とは基本契約書を結んであるのだがKさんの会社とは結んでいなかった。Kさんは社長だ。

これまではKさんの会社との取引はあまり大きくないため、契約書の添付までは求められていなかったが、ルールが変更になりKさんとの取引もルールにひっかかることになったのが発端だった。

 

私は自社の基本契約書のテンプレートを元に取引内容の箇所だけ修正して、Kさんに送った。類似取引を行っている会社と結んでいる契約書と見比べて問題ないことを確認していた。他社さんと同じ形にしてあり、細かい仕様や条件は個別契約書でやりましょうと添えて。

 

「今月は結べないので、他の形になりませんか?」

 

というメールが来たのは11月末だった。

 

「いや、何か問題がありましたか?」

 

すぐに電話をした。締め日がもう明日だったからだ。

 

「いえ、特にないのですが、今月は結べませんので」

 

いや、困った。意味も分からない。でも、納品してもらっているし、お金を払わないわけにはいけない。よくわらかないが、今の会社は金払いがいいのだ。押し問答をしていてもしょうがないし、これからこちらの押印までのステップを考えるとギリギリなので、しょうがないので経理に相談に行き、なんとか今月はいままで通りでOKということにしてもらった。来月からはダメですよ!と口頭でも言われたし、名前は出されなかったが、経理から12月は絶対に認めません!とメールが部署全員に出されてしまった。。

 

確かに、特に理由がないのに結べないっていう理由も変だ。でも、Kさんの会社の人は少し独特な人が多く、気にしているポイントがだいぶかけ離れているので、まあ、しょうがないか?くらいに思っていた。

 

そして、その契約書が1月現時点で完了していないなんて誰が想像できただろうか。

 

つづく