鱸@エンタメブログ

ドラマや映画、本やマンガの感想を中心に書いているブログ。マーケティングやビジネスよりのことは、こちらのnote に https://note.mu/copiz

最近の動きから日本のテレビ業界学ぶべき、ドラマにおける競合との差について

本当はマーケティングブログを書こう!と新年からの再開させたブログがドラマウォッチャーとしてしか機能していないのは何故か?とふと思ってしまう今日この頃です。

 

そんなドラマウォッチャーをしていて、思うことは日々の感想に書いていますが、やはり日本のドラマは大きな曲がり角を曲がり切れるか、そのままコーナーから外れて場外にでてしまうか?の瀬戸際にきているだろうな?と思いいます。

それはドラマだけでなく、テレビ業界そのものの体質なんだろうな、と思います。

 

まず、ニュース、報道系ではこんな記事がある。東海地方限定番組だったらしいので、僕も見ていないが、かなりの衝撃番組だったらしいです。

bunshun.jp

 

冒頭でテレビ業界関係者と著者の喧嘩の話で始まり、この記事の最終は以下のように記述されています。

 

さて、この番組の、いったい何が一部の同業者たちを苛立たせるのだろうか。最大の理由は、土方ディレクターがテレビの世界の一員であるにも関わらず、いまのテレビが持つ問題を、正直すぎるほどに明るみに出した、ということに尽きるだろう。この番組で描かれた現実は、すべてテレビのニュースや情報番組の現場で起きていることで、東海テレビに限ったことではない。だからこそ、仲間であるはずのテレビマンに痛いところをつかれて、感情的な反発が起きるのだと思う。だが、もうすでにテレビというメディアが、世間から魅力的だと思われていないことを自覚することからしか、テレビの再生はないだろう。

 

そして、最終行には、

 

「さよならテレビ」は、これまでのお作法に則ったテレビへの「さよなら」を促す、衝撃作なのだ。

 

と締めくくらています。これまでのお作法は、ニュースや情報番組、そしてドラマ制作でも守られているはずです。そして、ドラマのお作法と言えば、日本のドラマは未だにキャスト先行です。誰がアサインできたか?からスタートします。そして、その考えはテレビ関連を生業にしている人達も同じです。

 

biz-journal.jp

 

人気のバロメーターの1つに視聴率がありますが、その視聴率が下がったのは脚本ではなく、キャストの人気で測っています。そんなことが今の時代あるのでしょうか?もちろん、好きなアイドルがでるのなら必ず観る!!というファンはいるでしょう。しかし、娯楽が多様化している現在、それだけを頼りに数字を組み立てることは可能なのでしょうか?

 

今はかつてないほど、海外ドラマへのアクセスが容易になっています。NetflixやHulu、アマゾンプライムなどで簡単に海外ドラマがみることができます。私も同時並行でいくつかの海外ドラマを見ています。

海外ドラマと日本のドラマを比べるな!キャストも予算も違うから!!という反論が聞こえてきそうですが、もちろん製作費が1話あたり映画1本分ともいわれる、ゲームオブスローンズとかもありますが、最初は低予算だったドラマもあります。

 

かつてフレンズというドラマがありました。

www.happyon.jp

【Hulu】今すぐ会員登録はこちら

 

ジェニファーアニストンはこれがきっかけでブラッドピットと結婚しました。最初のシーズンは誰しもほぼ無名のタレントで、フレンズの人気があがるにつれ、人気者になっていきました。最初は1本あたり数十万だった出演料は、最終シーズンには1本あたり1億円を超えたとか話を聞いたことがあります。

 

(ウキペディアにありました)

放送開始当初の出演者の出演料は1話30万円ほどだったが、番組の人気が高まるにつれてシリーズ更新ごとに出演料が上がり、シーズン9からシーズン10では1話につき主要キャストの6人の出演料はそれぞれ1,000,000米ドル(当時の日本円で約1億2000万円)にまでなった。一説ではこれがシーズン10で終わった理由と言われている

 

海外ドラマで重要なのは脚本です。脚本が面白いかが最重要事項です。しかし、日本のドラマは脚本が重要視されません。いや、されていないわけではないですが、脚本の扱いが軽いのです。まず、キャスト、すべてキャスト。数字が悪ければ、脚本や監督をおいておいて、キャストのせい。先ほどの記事のように。

もちろん、脚本家も監督も数字が悪いと次の仕事がこないなどの問題がでてくるのでしょうが、扱いが軽いです。

あ、これがテレビの話で、映画の話とは別ですよ。映画の話はしていません。

 

また、一方で吉本興業が積極的にインターネットに進出して、地上波ではできないオリジナル番組を制作していたりします。

www.huffingtonpost.jp

 

危機感、課題感は同じだと思います。しかし、いかんせん昔のテレビの延長にある気がします。昔、テレビでできて、制約が厳しくなって、今はできなくなったことをインターネットでやります!的な。松本人志のドキュメンタルや浜田雅功の戦闘車もかつてテレビが自由にやっていた時代にできていたことを多少パワーアップしているかもしれませんが、その延長上にある感じがします。

 

比較しているのは”今のテレビ”であって、やっていることは”昔のテレビ”

これまでのお作法に則ったテレビ番組の作り方

 

人気がある芸人/キャストが体を張っている頑張っている。脚本が面白いのではなく、有名なキャストが体を張っているから、面白く見える。あれば無名の新人タレントなら全く面白くないはずです。

 

また別の話ですが、またヤラセ疑惑で出て番組が非難されることが起こっているみたいです。これでますます芸人が地上波から離れることに拍車がかかりそうです。

news.yahoo.co.jp

 

話を元に戻すと、タイトルにある競合とはグローバルプレイヤーであるNetflixやHulu、アマゾンプライムなど。日テレの資本が入っていたり、日本向けに限られていたりするところもあるけれど。

 

Netflixなんかは一周先にまわって、監督と出演者をデータ分析から決めている。もちろん、脚本が面白いことが大前提。

akane.website

 

そして、今年アメリカで行われデータ分析のカンファレンスでは、

 

我々は全てデータで決める。シナリオの変化もデータ分析で決める!

 

と言っていたそうです。周回遅れの目から見ると、そんなことない!とか言われそうだけど、それを可能にするだけの視聴データが十分に溜まっていて、それを分析できる環境、人員がいて、それを決断できる経営陣とそれを支える資本の力がそろっていることです。

 

なので、せめて脚本に一番に力を入れて、無名であるけど実力のあるキャストをそろえて、楽しめるドラマを作って欲しいと思います。

 

特に、SUITS/スーツはリメイク作品であるのだから、本家の面白かったシナリオをオリジナルに、しかもつまらなく改変せず制作してほしい。キャストが文句を言ったら、降板させるくらいの感じで!!

 

(やっぱりそれを実現させないのはタレント事務所が力をもっているせいなのかもしれないけど、それこそNetflixとかが既存大手の事務所を外して、実力のあるキャストを選び始めると一気に傾くと思うけどなぁ。テレビ局はそこと心中するのはもったいないよね)