マーケティングの格言に、
ドリルを買う人が欲しいのは「穴」である
というものがありますが、昔からいまいち納得できません。ドリルを買いに来た人は、確かに穴をあけたいからドリルを買うわけですが、でも実際にはそれは過程に過ぎず、何かを作りたいから穴をあけるという可能性が高いはずです。なぜ、回りくどい言い方をするのかというと、自分のあけた穴を見て、指を入れて、(*´Д`)ハァハァ する人がいる可能性は0ではないからです!!
では、ドリルを買う人はどんな人でしょうか?
まず、人に頼むことが嫌いな人ではないでしょうか?何を作るにしろドリルで穴をあけなければならないということをかなりの手間の掛かることです。それをプロに頼まず、自分で解決しようとする人です。自分でやるより完成度が高いはずなのに。
次に、この流れで言えば、プロの人ですね。人に依頼された事を達成するために、ドリルを必要とする人です。なので、プロの人が欲しいのは穴ではなく、仕事の完遂です。
もう少し人に頼むことが嫌いな人のことを考えてみましょう。なぜ人に頼みたくないのでしょうか?お金をかけたくないから?自分で完成させたいから?少なくとも自分自身でものを作りたいからでしょう。なので人に頼むことが嫌いな人とネガティブな言い方を辞めて、自分の手でものを作りたい人と言い直しましょう。
そして、すこし強引ですがプロの人と自分の手でものを作りたい人も大きな括りでは一緒にできるので、
ドリルを買う人は、自分の手でものを作りたい人ということができます。
当たり前じゃん!!!という声が聞こえてきそうですが、当たり前です。既製品を買うでもなく、プロに依頼するでもなく、自分で作りたいからドリルを買いにくるのです。
ここで格言に戻ってみましょう。
ドリルを買う人が欲しいのは「穴」である
自分の手でものを作りたい人が欲しいのは「穴」なのでしょうか?何かを作る時、ドリルだけでは完成しませんよね?ノコギリもいるかもしれないし、金づちやノミ、カンナもいるかもしれません。つまり、欲しいものはドリルだけではない可能性が高いのです。
この格言の主語は、ドリルです。つまり、この格言はドリルについて言及されているだけであって、その他には目を向けていません。この本がでた1968年当時は、その考えが画期的だったのかもしれません。ドリルを売るな!穴を売れ!が。
しかし、今は21世紀です。マーケティングもどんどん進化していきます。この時代に、生活者のニーズを充足し、満足を得るためにはそんなケツの穴の小さいことを言っていてはしょうがないのではないでしょうか?
なので、こんな古い言葉を格言として大事にしないで、(もちろん古典を学ぶのは大事です)、もっと広い視野で考えることが大事なのではないでしょうか。
では、最後にこの格言を現代風に言い直すとすればどうなるか?について考えて、全然短文ではなくなったこのブログを終えたいと思います。
ドリルを買う人は、自分の手でものを作りたい人はどんな人で、何を求めているのか?自分で作りたいということは、自分で作った達成感を味わいたい、満足度を得たい、人から称賛されたい、つまり悦に浸りたい、、、、ま、まっ、マッチョ、マッチョになりたい!
ドリルを買う人が欲しいのは”マッチョ”な自分である
と、強引に言い切って終わりたいと思います。(格言シリーズは面白そうなので、また書きたいと思います。次は、石の上にも三年かなぁ)
では。
あ!友達の大川君がフリー素材1,500枚達成記念でスタンプを出したとのことをお知らせします(実はこれが言いたいことで、これまでが前振りという。。。)。