鱸@エンタメブログ

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映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」の衝撃 *ネタバレ有

ネタバレがあります。既にみた人か、この映画はみない人だけお読みください。

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本日公開の映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」を夏休みということもあり、子供たちもつれて、家族でみてきました。

 

うちは家族でドラゴンクエストが好きで、私も妻もすべてのナンバリングタイトルだけでなくスピンオフもだいたいクリアしており、子供たちもドラクエ11、ビルダーズ1,2ともクリアしています。

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Ⓒ2019「DRAGON QUEST YOUR STORY」製作委員会 Ⓒ1992 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.

まずこの映画の情報を初めて触れたのがキャラクターデザインが鳥山明ではないという情報でした。

 

「『ドラクエ』は国内だけで大ヒットし、海外ではウケていません。その理由の1つに、鳥山氏のデザインによるかわいらしいモンスターと、重厚なストーリーがミスマッチだという指摘があるのです。そこで映画スタッフは、海外でも超有名な鳥山氏を、あえて切る選択をしたのかと。
しかしこれは、国内での興行をある程度捨てたも同然。もし海外での展開にコケれば、とんだ笑いものでしょうね」(エンタメ誌記者) 

 

こんな情報があったのですが、私は気付いてしまいました!これはスタッフが鳥山明を切ったのではなく、鳥山明がこの映画から降りたのだと!!(もちろん、私の勝手な想像)

 

そのくらい酷いです

 

前半から中盤まではいいのです。3世代のわたる物語を2時間もない映画にまとめるので、途中を端折ったり、ストーリーを多少編集するとか、改変するとかは大目に見れます。あんなシーンとか、こんなシーンとか色々思い出しながら、どこがゲームと違うのかも含め、過去の記憶を思い出しながら楽しんでみていました。

となりの席に座っていた子供たちも、映画にツッコミながら(小さい声で)楽しんでいたようでした。

 

そして、それは突然起こります。

 

何が起こったのか正直理解するまでにかなりの時間がかかりました。え?何、何が起こっているの?これは今ままで楽しんでいたドラゴンクエストの映画だよね?と何回も自問自答しました。そして、それが分かった時、帰ろう!と衝動的に思いました。怒りすら感じました。

今は令和元年です。2019年です。そんな、そんな既に古典ともいえる手法、今や”夢落ち”にも匹敵する思考停止の手法が取られました。

 

下記の記事の中で、監督のこんな言葉を見つけました。

ドラゴンクエスト ユア・ストーリー:山崎貴総監督が明かす“大人気ゲーム3DCGアニメ化に込めた思い 豪華キャスト起用のワケは… - MANTANWEB(まんたんウェブ)

 

大人気ゲームが原案ゆえのプレッシャーもあった。また、「なによりCG映画はすごく時間がかかる。2~3年は何人かの人生を削らないと作れないんです。果たしてそれでいいのか自問自答しました。そもそも、ゲームの映画化に懐疑的な自分がいて、そこにたくさんの人たちが関わる。そんな中で映画化に舵(かじ)を切っていいのか、悩みました。作らなければならない物量がすごく多い作品なので、スタッフはかなり疲弊します。関わる人たちの数年間を背負うだけの作品を作れるか分からなかったので、怖いな、とも思いました」と葛藤を明かす。

 だが、劇場版アニメの成否をも左右するような、ラストシーンのあるアイデアを「思いついてしまった」と山崎総監督。そこで初めて「映画にする意味」も見えたといい、「同時に、キャラクターの開発を始めました。で、作るならどういう世界観かと試しているうちに、だんだん情が湧いてきてしまい(笑い)、『これならやれるかもしれない、いや、やりたい』となった」と

 

メタ視点の導入。この映画は、VR施設でドラゴンクエスト5の世界に入り込んでいるプレイヤーの体験の映像だったというオチ。なんという茶番。なんという思考停止。今、昭和60年代だったかな?って頭の中の確かめてしまいました。

 

思いついてはいけないモノを思いついてしまった監督。そして、確実に成否を左右し、見事失敗という形に終わるのではないかと思われます。

 

終盤、主人公が(ゲームをプレイしてい人。子供の勇者ではない)がゲマを倒したけど、やはりミルドラース復活するのか!!と盛り上げる瞬間に、なんと!!コンピュータウィルスが侵入してきて、ゲームのプログラムを壊し始めます。あまりにビックリしすぎて、何者がコンピュータウィルスを侵入させたかは記憶が定かではありません。

 

そして、そのコンピュータウィルスを倒すのは、ゲームが好きだ!というゲームプレイヤーである主人公の気持ちと、

 

アンチウィルスソフト!!!

 

はあぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーー?????????

 

アンチウィルスソフトが最強ですよ!何それ。しかも、今回のアフレコはほとんどがタレント、俳優さんたちです。いや、それは否定はしないのだけど(でも、なんで賀来千香子が非常に違和感)、今回のほぼ唯一の声優である山寺宏一氏が、スゲーカッコいい声で言うのですよ!

 

アンチウィルスソフト!

 

って。何それ?なんの演出?って感じ。今回の映画で山寺宏一氏が声を担当するのはスライムなのですよ、スライム!つまりセリフは、その「アンチウィルスソフト」っていうまで一言もありません。唯一のセリフが「アンチウィルスソフト」なの。

 

今までの時間返せ!って。ドラゴンクエスト5の記憶を辿りながら楽しんでみてたら、

 

突然ゲームの世界にコンピュータウィルスがメタ視点ででてきて、それをアンチウィルスソフトが倒すの。

 

何の映画なの?ドラゴンクエスト5である必要一切ないよね。この使い古されてもう誰もやらないオチを2019年という時代に採用するの!もうびっくりを通り越して、怒りしかでてこないです。

 

このやり場のない気持ち。

 

このまま書き続けると延々書きそうだからやめるけど、多分、映画史上最高の駄作なのではないかと思う。最近マーベル映画に点数をつけていたから、それにならうと、

 

評価 -2.5点 / 5点

 

マイナスです。金と時間を返せ!家族分の!!